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オルガニストとしての原点?

先日、かつて私が所属していた教団の教区主催の教会音楽研修会に参加してきました。
この研修会、毎年夏に行われており、
他教派の参加もOKなので、
カトリックに移ってからも参加させていただいています。
内容はプロテスタント音楽ですが。
私のまわりのカトリックでこういう研修会無いからなぁぁぁ。

この研修会、講師の先生をお招きして、お話ししていただきます。
そして、実技レッスン。
オルガニストが講師の場合は、講師によるレッスンもあります。
聴講もできます。
昨年はオルガニストI先生が講師だったので、レッスンも受けました。
今年は、関西の教会の牧師先生が講師でした。
ドイツのケルン・ボン日本人教会で何年か牧会されていた先生で、
「コラール」についての本も出されているO先生。
ちょうど昨年、O先生の本を購入し読んでいたので、
この講習会を楽しみにしていました。
いつものテーマは「オルガニストとして」とか「オルガン音楽について」などなのですが、
今回は音楽から見たコラールではなく、「詩」から見たコラールについてのお話しだったので、
とても新鮮でした。
私はオルガン曲だけでなく、ドイツのコラールにも関心があったので、
二日間、とても楽しい時間を過ごしました。
レッスンは練習時間がなさそうだったので、今回は聴講でした。
閉会礼拝は、凝りに凝った礼拝で、非常に良いものでした。
「かけ橋をつくろう」ということで、左右に分断されていた会衆が、
礼拝の中で一つになるというもの。
讃美歌も、右の会衆と左の会衆が別の讃美歌を交互に歌ったり・・・
また、現代のドイツの讃美歌集EGのなかの曲を歌ったり・・・
久しぶりにドイツの空気に触れた思いでした。

さて、この講習会、私が初めて参加したのはかれこれ20年ほど前。
プロテスタント教会で洗礼を受け、オルガンを弾いていた私に、牧師から
「研修会、行ってみたら?」と声をかけてくださったことがきっかけでした。

それまでの私は、「礼拝でオルガンを弾くとはどういうことか」と考えることはほとんど無かったようにおもいます。
ただ、「礼拝でオルガン(リードオルガンでしたが)を弾けてうれしい~~」という自己満足状態。
この年の講師は神学者でありながら教会オルガニストであり、バッハの研究でも本を書かれているK端先生。
「プロテスタントは万人祭司です。牧師は説教で賛美するし、会衆は歌で賛美をします。オルガニストはオルガンで賛美をするのです」
と話されました。
オルガンを弾くことが賛美につながる・・・・・
つまり、自分が満足している奏楽ではなく、
神様を賛美する心を持った奏楽をしなければいけないことを学びました。
また奏楽曲を選ぶのも、弾きたいから選ぶ(もちろん教会暦は考えてのこと)のではなく、
神様に捧げられるように弾けるものから選んでいくことも学びました。
そう、たいして実力もないのに、「バッハ~バッハ~」と無理していた私は大反省。
その翌年はルターの研究で有名なT善先生だったと思います。

教会オルガニストとは何なのか・・・・・
それを深く考えさせられました。
そして、ますますオルガンに興味をもちました。

友人とも話します。
「あの講習会は私たちの原点だね」と。(友人は実技講師になっています)

今年も良い時を持てたことに感謝。




でも、今の教会で活かせないのがもったいないなぁぁぁ・・・・・

by cecilia_orgel | 2009-07-29 20:32 | おるがん